スパーリング・パートナー

ダーツ用語として自分が最近良く使う言葉です。
「はぁっ!?」って顔されますが、いたって真剣に使っています。

スパーリングとは、ボクシングの試合形式の練習の事ですね。
試合の時よりも厚手のグローブで戦い、怪我防止の為にヘッドギア等の防具を装着して行うことが多いと思います。自分はボクシングファンでもなければ、経験者でも無いので浅い知識で勝手な解釈をしていますが、ダーツにおいてもコレに似た練習をする事があると思ったので、自分はソレをスパーリングと称しているのです。


一般的にスパーリング・パートナーと言ったら、皆さんはどう解釈しますか?
自分が言われた時にどう思うでしょうか?
オレは言われたら光栄だし、相手の勘違いさえなければ、こちらも逆にそう思っているコトでしょう。
やっつけられる役がスパーリング・パートナーって考えはしていませんからね。


オレのイメージの中では、「当て馬」や「咬ませ犬」的響きで誤解を生じちゃうかなとビクビク使っているのですが、これらと同様にパートナーの力を引き出す事が出来てこその称号と考えているので、やっても練習にならないと感じる相手には当てはまりもしない言葉なんです。

■「当て馬」は、種馬に変わって雌馬の発情期を察知し、ソレをよりスムーズに事が済む前儀段階まで担当する、悲しい宿命を持った牡馬のこと。下手うって雌馬の後ろ蹴りで、発情前に牡馬が痛手を負わないようにすると言う意味もある。可哀想に、年に1回女性厩務員さんにしごいて貰うんだそうです…(超余談w 力は拮抗している本命の対抗として言われる場合と、競争相手が他にもいる場合の本命潰し要員。どちらも負ければ(勝つ見込み無く見られても)当て馬と言われる…。勝てば伏兵でもヒーローになれます。

■「咬ませ犬」は闘犬の闘争本能を引き出すために、噛まれるのが仕事の可哀想な犬のこと。ただ噛まれるだけではならないのです。闘争本能を引き出し攻撃してきても、相手には深刻な一撃を加えることの無い様に口輪をされているのです…。その口輪を外したら…。ボクシングでは普通に使われる用語ですね。あまり良いイメージは無いですが、いつも逆境にいるのが強みで持ち味と解釈しましょうw


気の合う相性の良い仲間との練習の事を、オレは最近スパーリングと言っています。
そして、スパーリング・パートナーとは自分の良き練習相手の事を指しています。
力関係が逆転すると、互いが踏み台・踏まれ台などと口走りながら切磋琢磨しています。
互いのメンタルのフィーリングがバッチリはまった時は、充実した練習となります。


実戦練習として、01は80%Stats台においてStatsが止まって以降はアレンジマニアw、Criも同様で勝っている側が自ら逆境を演出し20R最後まで打ち切ります。俗に言う打ち合いですね(なのか?)。勝ち負けではなく、いかに実戦でなければ得られないシチュエーションを互いに演出し集中するかがポイントなのです。一瞬の集中力や、勝負中の抜きどころを覚えられるんじゃないかと感じています。
勝っている方は相手の一発ギリギリのラインで、個人練習等を交え打ち合います。
捲られれば、その逆を粘り強く窺いつつ、粘る練習になります。
均衡した力量の相手同士だと、立場がコロコロ逆転するので、追う側のメンタル、追われる側のメンタルの鍛錬にもなると思うのです。同じ事をやっているって人たちも、テーマを持って打ち合っていなければただの遊びの打ち合いで終わってしまう事もありますからね。クレジットを如何に有効に使うかって問題とも被る部分ですね。(ライブのレーティング気にする人とは出来ませんが)漫画喫茶等でセットの繰り返しの時などはいつもコレばかりです。互いに宣言して、初めてガチンコ勝負になります。


コレに更に火がつくと、無言のままガチンコ勝負に展開します。
その辺が、ダーツのスパーリングの醍醐味なんです。
「ずるい!」とか「きたねぇ!」とか吐きたくなる事はしばしばですが、実践では反則以外の「ずるい・きたない」は、思うだけ自身のメンタルに大きく影響しますから、日頃からそんな心理駆け引きも練習しておくと実戦でたじろぐ事も少なくなるのでしょうね。自分がされて嫌な攻めは、大抵相手も嫌な筈ですから、それが学習と言うものです。その為のスパーリングですしね。


逆に投げても相手のメンタルの腰を折ってしまう、なんともやり辛い相手も存在します。
自分はそんな相手とは、ガチンコ以外の打ち合いをしたく無いとこちらから避けるようにしています。
どんな相手が該当するか。。。
・舌打ちばかり、首傾げてばかりの人。
・いちいち相手の顔色窺う人(単にやり辛いだけです。そんな時ほど表に出しませんし)
・ガチャガチャ喋くりながら相手の集中を阻害する人(人に迷惑を掛ける事はエンジョイダーツとは言いません)
・投げる前からいちいち御託を並べて勝てなかったときの言い訳を予めする人。
・体が痛いのに投げてる人(痛いフリする無言の言い訳も含む)
・薀蓄王(理論ばかりで体現してない、出来ていない人)。
・飛びが汚い人(個人的にソレが入ってしまうのを見ると萎えるからw)
・言葉で惑わそうとする人。
・すぐキレたり折れたりしてゲームを途中で投げてしまう人。
・言っても適当な攻め方が直らない人。
・携帯電話でゲームを中断させる人(ふざけるな!)。
しまった、注文あり過ぎですねw



えっと、以前はそんなスパーリング・パートナー、最近は諸般の事情で互いに対戦を避けている某氏と投げ納めしてきます。
彼と投げたからオレは伸びる事が出来たと勝手に思っているんですよ。
何かを学んだとかじゃなくてね。
メンタルを鍛えるにあたって、彼はオレの弱いところをたくさん突いて来ていたんですよ。
自分の弱さの部分を認識させてくれたのが一番デカかったね。
気が付いたら、めったに負けない相手になってしまっていました。
店員の中でも一番たくさん投げ込みをしていた一人。
それを見て、プライベーターのオレは負けないくらい投げなきゃ勝てるようにならないと必死でした。
今、5時間くらいの投げ込みでへたら無いのは、そんな彼の影響がキッカケとなって培われたダーツ体力だと思っています。
最近はすっかり萎れ気味で心配な彼だけど、軽く恩返しが出来たらって思ってます。
全力で感謝をぶつけてきます。